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田中委員長コメント(発足から1年にあたっての所感)

2013年9月19日
原子力規制委員会委員長 田中俊一

東京電力・福島原子力発電所事故は、大規模な原子力災害が目の前で起きうるという事実を私たちに突きつけました。

今年8月のある日曜日、宮城県沖で発生した地震の知らせを受け、私は宿舎から緊急時対応センターに急行しました。参集した規制庁の職員も一様に厳しい表情をしていました。その後、原子力施設に異常はなく、地震の被害も大きくないと分かりましたが、「事故は起きうる」という緊張を体感した瞬間でした。

1年前の9月19日、「我が国の原子力規制行政の歴史を開く日である」と申し上げ、信頼回復を掲げたスタートは、暗中模索の様相でした。最近になってようやく原子力規制委員会のあり方が確立されつつあるという実感を抱いています。

しかし、ここに至るまでの道筋は平坦なものではありませんでした。

今年4月には、放射線防護やモニタリングの業務が文部科学省から移管され、原子力規制委員会は、原子力の安全(safety)、核セキュリティ(security)、保障措置(safeguards)に加えて、原子力利用、放射線利用の安全を確保するための責務を一元的に担うことになりました。

7月には、発足時から検討を進めてきた発電用軽水炉の新基準が施行され、現在、複数の申請について審査が行われています。また、これと並行して各地の発電所で敷地内破砕帯の実態解明が進められてきました。

事故時の防災に係る反省を踏まえて、多くの議論を重ねながら、原子力災害対策指針を決定しました。現在、各地域で指針に基づいた防災計画の策定が進められています。今後も、地域の特徴を踏まえた実効性のある計画となるよう、原子力規制委員会としても取り組んでまいります。

一方で、事故から2年半が経つ今も、福島の多くの方が避難を余儀なくされています。放射線被ばくへの不安がある中で、帰還への一助とするために「住民の健康管理のあり方」を提言しましたが、未だ具体的な取り組みには至っていません。

さらに、福島第一原子力発電所の状況は不安定なままです。汚染水の漏えいや停電などのトラブルが起きるたび、避難先で不自由な生活をしながら故郷を案じる人の姿を思います。

1人1人の不安に寄り添い、福島第一原子力発電所の安全を確保することは、原子力規制委員会の使命です。福島の復興、事故の収束には様々な困難はありますが、「必ず克服できるし、克服しなければならない」という固い信念をもって、最大の努力を傾注していきたいと思います。

事業者と規制行政の担当者が公開の場で議論するという審査の風景は、以前はとても考えられないものでした。この1年の最大の課題は、安全神話を払拭し、新たな安全文化を構築することでした。透明性と中立性、それに科学的・技術的見地に立った判断を基本とした取り組みを進めてきました。その結果、徐々にではありますが、変化が確実に生まれています。

今後は、この変化を「安全文化」に昇華させるまで、一寸の油断をも排し、弛まざる努力を積み重ねることが必要です。

「安全文化」を醸成するプロセスは原子力分野だけに留まらず、科学技術に対する国民文化を創造する一つの歴史的な試みであると信じて、邁進したいと思います。

私どもに負託された課題は、いずれも複雑かつ困難で、原子力規制委員や規制庁職員だけでは、なし得ないものばかりです。多くの外部有識者、専門家の多大なご協力に加えて、国民からの厳しく暖かい監視と理解があるからこそ達成できると認識しています。

これまでの皆様のご協力に感謝し、引き続きご支援をお願いするため、関係のみなさまに略式ではありますが、ご挨拶状をお送りするつもりです。

「原子力に対する確かな規制を通じて人と環境を守る」という私たちの理念は、まだ緒についたばかりです。重責に立ちすくむことなく、誇りを持って次の一歩を踏み出したいと思います。

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