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政令41条非該当の核燃料物質の使用に係る施設における最近のトラブル・火災事例について(情報共有)

令和2年10月13日

原子力規制庁は、令和2年度から開始した原子力規制検査等の中で、いくつかのトラブル・火災事象が発生していることを確認しております。つきましては、貴施設の保安活動の参考となるよう、以下の通り情報共有させていただきます。

1.最近のトラブル・火災事例について

  1. (1)研究棟の排気筒(管理区域内)の倒壊について
    台風による強風に伴い排気筒が倒壊していることが確認された事例である。
    本事象による外部環境への放射能の影響はなかった。倒壊の原因は、台風による強風に加え、排気筒の基礎固定部(ボルト)が腐食していたこと、また当該固定部の腐食について定期的に点検ができない構造となっており点検の対象にもなっていなかった。
  2. (2)消火栓ポンプ室(非管理区域)における火災について
    補修作業中に、タンク内に滞留した可燃性ガスに引火し爆発した事例である。
    消火栓設備の点検において、設備の一部である鉄製のタンクの壁面にピンホール(さび等により発生した極めて小さな穴)による水の漏えいが確認された。作業責任者は、当該壁面のタンク内外に補修シート(防水用の粘着シート)を貼り付け、漏えい箇所を補修することとした。作業者は、タンク内壁作業の準備としてパーツクリーナー(石油系有機溶剤)で汚れ落とし等を行い、乾燥のためにヒートガン(ドライヤーよりも高温のハンディ乾燥機)を使用した際に爆発が発生し、負傷した。
    タンクは天板が開放されてはいたものの、パーツクリーナーの可燃性ガスが水槽内に滞留しており、ヒートガンにより着火したものである。
  3. (3)核燃料物質の分析室(管理区域)における火災について
    電磁接触器(自動切り替え器)にほこり等が堆積し、それらが発火した事例である。
    器具の電源を投入したところ、当該器具が作動しなかったことから、当該設備の分電盤を確認したところ、電磁接触器が常用電源ではなく、非常用電源に切り替わっていることが確認された。本件について各種調査(外観目視、検電、絶縁抵抗測定等)をした後、電源を投入したところ、非常用電源側から常用電源側に電磁接触器が切り替わった瞬間に発火が確認された。
    これは、当該電磁接触器に長年放置してきたほこり等が堆積していたため、上述した切り替え時にほこり等を媒介とした放電が発生し、ほこり等に着火したものである。

2.留意すべき事項

  1. (1)核燃料物質の使用施設、貯蔵施設並びに廃棄施設に関する主要な設備において、長期間点検を実施していない箇所や点検しにくい構造となっている部位については、事業許可どおりの健全性が確保されていることを確認する必要があります。
  2. (2)現場作業にて有機溶剤を使用する場合は、その溶剤の特性(引火性、比重等)や作業対象機器の形状等を把握し、実際の作業に影響の無いことを適切に判断できるようにする必要があります。
  3. (3)ほこり等による発火は日常的にも想定できるものであり、適切な頻度をもって清掃(エアーによるほこりの除去等)を行い、リスクの低減を図ることが重要です。

その他

その他、溶接機・切断機を使用する作業において、飛散した火花が可燃物へ着火して火災にいたった事例が見られるなど、火災に係るリスクは日常的に散見されます。日常的な清掃のほか、現場作業時の火気養生・監視の徹底、連絡通報体制の確認、消火器の準備など、常に火災防護を意識した安全活動をお願いいたします。

お問い合わせ先

原子力規制庁
核燃料施設等監視部門 監視班
担当:熊谷、伊藤
  • 電話(直通)
    03-5114-2115
  • 電話(代表)
    03-3581-3352
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